藤井風さんの「まつり」を聴いてノスタルジックになる
あ、夏だ
ようつべの音楽急上昇を見ていて、「まつり」という曲を見つけました。ひらがな3文字でまつり━━━━どこかの誰かが北島三郎さんの「まつり」のカバーでもしたのかなと思ったんですけど、タイトルをよく見たら藤井風さんの名前があって、新曲のタイトルでした。
SNSで検索したら勘違いしたのは私だけではなかったようでしたが、それはさておいて、曲の雰囲気は北島三郎さんの「まつり」と逆位置にあります。
イントロで流れる笛の音は、どこか儚げでしっとりしんみりと哀切感漂うもの。タイトルから連想してしまうような、力強く、こぶしの効いた、THE・演歌ではありませんでした。
しかしイメージしていた曲調と違っていたからといって期待外れでもなく、気づいたらノスタルジックな気持ちに浸ってしまいました。遊戯王MDを遊びながら聞きふけった私の脳裏によぎったのは、小学生の頃に小学校で開催された盆踊りに参加した記憶。
橙色に傾いた太陽からは生ぬるい風が吹き、校庭にの隅っこにはジュースとお菓子だけの簡易的な屋台1つ。お年寄りから同級生まで、老若男女が太鼓と笛の音に合わせてやぐらの周りを踊りながらぐるぐる回る━━━━。
あ、これは祭だわ……。理解した瞬間、鳥肌がブワッと。
タイの「コムローイ祭り」であったり、日本でもおなじみになった「ハロウィン」だって、もとを正せば死者を弔う厳かな祭りです。お神輿かついでワッショイワッショイするだけが祭りではありません。
MVを見て分かるように、日本各地に根付いた「盆踊り」がモチーフでしょう。
音楽素人の私がコード進行やらなんやらで「この曲はこう!」と決めつけられる知識はありませんが、両手を左右に振ったり、両手を挙げて手首のスナップを効かせる振り付けだったり、やぐらを囲んで踊る様など、MV全体的に盆踊りらしさを強調させているように感じます。
特に、「産まれゆくもの死にゆくもの、全てが同時の出来事」「毎日愛しきなにかのまつり」などの死生観マシマシな歌詞は骨身にしみます。
いい……この"まつり"も間違いなく”まつり”だ……。
北島三郎さんの、神様に感謝を伝えるために神輿担いで飲めや騒げや歌えやの「まつり」もいいですが、たまには自己肯定感の高まるお淑やかな「まつり」もいいですね。
「夏=お祭り」という日本人のDNAに刻まれた方程式で、少しだけ夏が待ち遠しくなりました。
令和の盆踊り曲、これで決定。
以上、柄にもない日記でした。
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